↓『一度で良いから、お酒を飲み交わしたい歴史上の人物は?』調査を実施 アサヒビール
http://www.asahibeer.co.jp/news/2005/0909.html
一位は男女ともに人気の高かった『坂本龍馬』。
この結果に、思わず「その通り!」と叫んでしまったのは私だけではないはず。
一度でいいから、彼とお酒を飲み交わしたい。
日本の今の政治や社会について熱く語り明かしたい!という願望を持つ人は、男女ともに多いようですね。
下戸の私でもそう思うのだから、お酒が好きで幕末維新志士の好きな人なんて、悲願なんでしょうね〜。
哀しいかな、こればっかりは誰も叶えてくれないでしょうが…
さてさて、今回ご紹介する本は、次の大河ドラマにも選ばれた司馬遼太郎の著書『功名が辻』です。
内助の功のお話としても有名なこの物語ですが、実はあの坂本龍馬にも縁の深い土佐藩の初代藩主にまつわる物語なのです。

出版社/著者からの内容紹介
ボロボロ伊右衛門──うだつの上らぬこの侍に、これはまたとびきり賢い嫁が来た。戦国時代、婦唱夫髄で大国土佐の国守にのし上った山内一豊夫婦の痛快無比の物語
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
司馬 遼太郎
大正12(1923)年、大阪市に生れる。大阪外国語学校蒙古語科卒業。昭和35年、「梟の城」で第42回直木賞受賞。41年、「竜馬がゆく」「国盗り物語」で菊池寛賞受賞。47年、「世に棲む日日」を中心にした作家活動で吉川英治文学賞受賞。51年、日本芸術院恩賜賞受賞。56年、日本芸術院会員。57年、「ひとびとの跫音」で読売文学賞受賞。58年、「歴史小説の革新」についての功績で朝日賞受賞。59年、「街道をゆく“南蛮のみち1”」で日本文学大賞受賞。62年、「ロシアについて」で読売文学賞受賞。63年、「韃靼疾風録」で大仏次郎賞受賞。平成3年、文化功労者。平成5年、文化勲章受章。平成8(1996)年没
〜Amazon.comより抜粋
私が生まれて初めて『歴史小説なのに』大笑いした作品です。
純真で、才気があふれているわけではないが器は大きく、その律儀で真っ直ぐな性格故に妻に家臣に愛される主人公・山内一豊。
この物語は彼が最下級武士から、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康と、時の権力の流れに上手に乗り(これこそ奥さんあっての神業だと思われる)関ヶ原後には土佐24万石を手に入れるという、まさに戦国時代のサクセスストーリーです。
しかし、「凡庸である。無能である。」と作品中何度もそう自分で自覚している山内氏が、あの激動の下克上・戦国の代を生き延び一国一城の主になれたのは、彼を理解し、支え、時に叱咤激励、いつも笑顔でおだて上げた(笑)妻・千代の献身的な支えがあったから、というのがこの物語の大きな柱であります。
いやぁ、ホントに面白いです。
もちろん司馬さんの文章の上手さのお陰でもあるのでしょうが、全体的に弾むようなテンポで、一気に読まされてしまいます。
何より面白いのは、山内夫妻の掛け合いですね。
夫を上手く上手く手の上で転がし出世へと導く奥さんと、転がされている事をなんとなく分かっていながらも妻の手腕と賢さを尊重し、共に生きてゆくという夫婦の姿がなんとも言えず微笑ましい。
戦場という死地に赴いている時でさえふと脳裏に妻が現れ弱気になっている山内氏を叱咤激励する、という場面に、「あー、洗脳されてるなぁ」と可笑しくてなりませんでした。(思い出しても笑いが…)
二人は地道に出世を重ねてゆくのですが、子宝には恵まれず(一度娘さんを失ってから)、それでも側室を持つ事もせずにただ一人妻の千代さんだけを愛し続ける山内氏にも感動!
根が大物ではないだけに、いつまでも謙虚で実直。
妻のお陰での成功であると誰よりも知っている彼のその慎ましさがすごく魅力的でした。
夫婦円満のコツは互いの互いによる互いの為の深い理解なのだと、よ〜く分かるお話です。(笑)
山内氏から見る時の権力者の姿も面白いです。
こういう切り口から見ると時代の流れももっとはっきり見えるのだと感心しました。
後の幕末に坂本龍馬や中岡慎太郎など、数多くの維新志士を生み出した土佐藩。
またもや時代の節目に立たされた土佐藩主に、山内姓の持つ運命性を感じるのは私だけでしょうか。
次の大河が「功名が辻」ということで(仲間由紀恵さんが千代さんを演じるみたいですね)去年から随分楽しみにしている私です。(^_^)
時代小説が苦手な方でも、きっと面白可笑しく読む事ができるはず。
まだ読まれていない方は是非来年の大河に備えて(笑)一度読んでみては如何でしょう。




